
「WordPress制作3万円」という広告を見て、ワクワクする気持ちと『何か裏があるはず』という不安が入り混じっていませんか?
その直感、実は非常に正しいです。
私は普段、AIを活用したSEO記事作成やGoogleマップ運用の自動化システムを構築していますが、そのプロの視点から断言します。3万円で、集客できて、デザインも美しく、サポートも手厚いサイトを作ることは、物理的に不可能です。
しかし、すべての3万円業者が「悪」かと言えば、そうとも限りません。そこに存在するのは、徹底的なコストカットの「カラクリ」か、あるいは知識のない発注者を狙った「罠」のどちらかです。
この記事では、業界の裏側を知る私が、格安制作の正体を暴き、あなたが大切なお金と時間を無駄にしないための判断基準をすべて公開します。「安物買いの銭失い」にならないよう、契約書に判を押す前に必ず目を通してください。
なぜWordPress制作費3万円は「怪しい」と思われるのか?
- 一般的な制作相場(20万〜50万円以上)との乖離が大きすぎる
- 「人件費」や「技術料」がどこで削られているか不透明
- 「後から高額請求されるのではないか」という心理的ハードル
そもそも、なぜあなたは3万円という価格を見て「怪しい」と感じたのでしょうか。それは、無意識のうちにビジネスの適正価格を感じ取っているからです。
一般的なWeb制作会社にWordPressサイトを依頼すれば、安くても20万円、しっかりしたものを作れば50万円〜100万円以上かかるのが相場です。これは、ディレクター、デザイナー、エンジニアといった専門家が、あなたのビジネスを理解し、形にするために数週間から数ヶ月の時間を費やすからです。
それが「3万円」で提供されるということは、常識的な「手作業」や「オーダーメイド」の工程がすべて排除されているか、あるいは別の場所で利益を回収する仕組みがあることを意味します。
新品の高級ブランドバッグが3,000円で売られていたら、誰でも「偽物か、盗品か、壊れているか」を疑いますよね。Web制作も同じです。この異常な安さには、必ず理由があります。
格安制作の裏側:3万円で成立させる3つのカラクリ
- テンプレートの流用:デザインは選ぶだけで作らない
- 完全な流れ作業:ヒアリングや提案の工数をゼロにする
- 運用コストの削減:素人レベルの人材や海外オフショアの活用
3万円という価格は、業者側がボランティアをしているわけではありません. 彼らもしっかり利益を出しています。では、どうやって?その答えは「徹底的な工数削減」にあります。
1. テンプレートへの流し込み作業
3万円の制作では、デザイナーがあなたの会社のためにデザインを起こすことはありません。あらかじめ用意された既存のテンプレート(ひな形)に、あなたが用意した文章と写真を流し込むだけです。「制作」というよりは「設定代行」に近いイメージを持ってください。
2. コミュニケーションコストの排除
私のようなシステム屋の視点で見ると、Web制作で最もコストがかかるのは「人とのやりとり」です。「どんなサイトにしますか?」「修正はありますか?」といったやりとりを極限まで減らすため、格安業者は「メールのみ対応」「修正は1回まで」「素材は完全支給」といった厳しい制限を設けます。これにより、1サイトあたり数時間で完成させる「工場生産モデル」を確立しているのです。
3. スキル不要の労働力
作業を行っているのは、熟練のエンジニアではなく、マニュアル通りに動くアルバイトや、人件費の安い海外のスタッフであるケースが大半です。SEO(検索対策)やマーケティングの知識を持ったプロが関与する余地は、この予算内にはありません。
注意!「3万円」が「数百万円」に化ける悪質なリース契約の罠
- 「初期費用0円・格安」を入り口にした長期契約の勧誘
- ホームページのリース契約は原則として不適切
- 解約不可で総額が数百万円に膨れ上がるリスク
ここが今回、最もお伝えしたい「絶対に避けるべき危険地帯」です。
単に「クオリティが低い」だけならまだ諦めもつきますが、悪質な業者の中には「ホームページ・リース商法」と呼ばれる手口を使うケースがあります。
手口はこうです。「初期費用は3万円(あるいは0円)でいいですよ。その代わり、サーバー代や保守管理費として月々2万円の5年契約をお願いします」と持ちかけます。
一見、月2万円なら払えそうに思えます。しかし計算してみてください。2万円 × 12ヶ月 × 5年 = 総額120万円
さらに恐ろしいのは、これが「リース契約」として結ばれた場合、原則として中途解約ができないということです。たとえ会社が倒産しても、サイトが全く役に立たなくても、支払いは続きます。
参考元のChaco-webさんの記事でも警鐘が鳴らされていますが、そもそも無形の「ホームページ制作」にリース契約を結ぶこと自体が極めてグレー、あるいは本来できないはずの契約です。PCやソフトと抱き合わせにするなどして契約させる手口もありますが、「リース契約」という言葉が出たら、即座に断ってください。
安さの代償:3万円のホームページで「できないこと」リスト
- SEO対策(検索で上位に表示させること)
- あなたのビジネスに合わせたデザインのカスタマイズ
- 集客のための導線設計やマーケティング提案
- 公開後の修正やトラブル時の手厚いサポート
「とりあえず名刺代わりにHPがあればいい」という方なら3万円でも良いかもしれません。しかし、「HPから集客したい」「売上を上げたい」と考えているなら、3万円のサイトでは以下のことが「できない」と覚悟してください。
集客(SEO)は期待できない
GoogleマップやSEOの自動化に携わる私から見れば、ただ存在するだけのサイトは無人島に店を出すようなものです。3万円の制作には、検索キーワードの調査や、検索順位を上げるための内部構造の最適化は含まれていません。
独自性の欠如
「どこかで見たことがある」ようなデザインになります。競合他社と差別化し、あなたの会社の魅力を伝えるための工夫は一切されません。
自分で更新できない可能性
WordPressを使っていると言いながら、実は独自のカスタマイズが施されすぎいて、素人が触るとデザインが崩れる、あるいは更新機能自体が制限されていることもあります。「更新のたびに数千円の手数料」を請求されるビジネスモデルかもしれないのです。
実例から学ぶ:格安Web制作で後悔した人の共通点
- 「安さ」だけで業者を選び、目的を見失った
- 修正のたびに追加料金を取られ、結局高くついた
- セキュリティ対策が甘く、サイトが改ざんされた
私の周囲でも、格安制作に飛びついて後悔した経営者は少なくありません。
ある飲食店オーナーは、3万円でサイトを作りましたが、メニューの変更をするたびに「更新作業費5,000円」を請求されました。季節ごとのメニュー変更や価格改定のたびにお金がかかり、1年後には10万円近くを支払っていました。しかも、デザインが古臭いため、食べログの写真を見た方がお客さんが来るという皮肉な結果に。
また、別の個人事業主は、連絡がつかなくなった格安業者にドメイン(ネット上の住所)とサーバーの管理権限を握られたまま逃げられ、サイトが消滅。同じドメインが使えなくなり、名刺やチラシをすべて刷り直す羽目になりました。
共通しているのは、「制作後の運用イメージ」を持たずに、「今の出費を抑えること」だけを優先してしまった点です。
逆に「3万円」でもアリなケースとは?賢い使い分けの基準
- 銀行融資や信用のために「存在確認用」のサイトが必要な場合
- 短期間で終了するイベントやキャンペーン用の捨てサイト
- 自分である程度修正できるスキルがあり、土台だけ欲しい場合
ここまでリスクを強調しましたが、私が「3万円サイトは絶対ダメ」と言わないのは、用途によっては「アリ」な場合もあるからです。以下のようなケースです。
- 「名刺代わり」と割り切る場合
集客はSNSや紹介メインで、HPは「会社が実在することの証明」として銀行や取引先に見せるだけ。それなら3万円のテンプレートサイトで十分です。 - テストマーケティング
新規事業が当たるかどうかわからない段階で、数十万円をかけるのはリスクです。まずは格安で作り、売上が立ってからリニューアルするという「スモールスタート」の考え方は、経営戦略として正解です。 - ITリテラシーがある場合
WordPressの基本操作がわかり、画像や文章の差し替えを自分でできるなら、面倒な「サーバー設置とテーマ導入」だけを3万円でやってもらう、というのは賢い時間の使い方です。
騙されないために!見積書と契約書で確認すべき5つの項目
- ドメインとサーバーの名義は誰になっているか?
- 月額費用の内訳と契約期間(縛り)の有無
- 修正や更新にかかる追加費用の単価
- WordPressの管理者権限(ID・パスワード)はもらえるか?
- 解約時にデータやドメインを持ち出せるか?
もしあなたが格安業者に依頼しようとしているなら、契約前に必ず以下の5点を質問してください。優良な格安業者なら、すべて明確に答えてくれるはずです。
- 「ドメインの名義は私(自社)になりますか?」
→ 答えがNOならNGです。業者の人質になります。 - 「月額費用に縛り期間はありますか?解約金は?」
→ ここで「リース」や「年単位の縛り」が出てきたら即撤退です。 - 「更新費用はいくらですか?」
→ 1回あたりの修正単価を確認しましょう。 - 「管理者権限はもらえますか?」
→ これがないと、将来的に他社へリニューアルや乗り換えができなくなります。 - 「解約後もドメインを使い続けられますか?」
→ これができないと、将来サイトを作り直す時にURLが変わってしまいます。
予算がなくても失敗しない、WordPressサイト構築の代替案
- ノーコードツール(Wix, Studio, ペライチ)を自分で使う
- Googleビジネスプロフィール(MEO)を極める
- ココナラなどで「信頼できる個人」を探す
最後に、予算を抑えたいあなたへの「代替案」を提示します。
もし、ITリテラシーに自信がないけれど予算もないなら、「ノーコードツール」をおすすめします。「Wix」や「ペライチ」、「Studio」といったサービスなら、無料〜月額1,000円程度で、パズル感覚で綺麗なサイトが作れます。業者のブラックボックスになるより、自分で管理できる方が100倍安全です。
また、店舗ビジネスなら、HPにお金をかける前に「Googleビジネスプロフィール(Googleマップ)」を徹底的に作り込んでください。無料で使えて、地域密着の集客には3万円のHPより遥かに効果があります。
3万円の格安制作には、必ず「理由」があります。その理由を理解し、リスクを許容できるなら利用するのも一つの手です。しかし、「安くて良いものが手に入る」という幻想を抱いているなら、そのお金はドブに捨てることになります。
あなたのビジネスを守れるのは、あなた自身の知識と判断力だけです。目先の安さに惑わされず、長期的な視点で「資産」となる選択をしてください。